肺癌の新しいT分類(第7版)の妥当性に関する臨床病理学的観点からの検証


「研究対象者のみなさまへ」

本研究は消化器・総合外科(第二外科)において1990年から2003年までに非小細胞性肺癌で手術をされた方を対象に研究させていただきます。
もし対象者となることを拒否される方は、下記連絡先までご連絡下さい。



【はじめに】
TNM(tumor-node-metastasis)による病期分類は、癌の進展度の正確な分類であり、治療計画の設定や予後の示唆、治療効果の評価、ヒト癌研究などの目的で重要です。現在使用されているのは、UICC国際対癌連合のTNM悪性腫瘍の第5版(1997年)で改訂された肺の分類です。
現在、TNM分類の改訂(第7版)が計画され、International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC)
より新しい肺癌の病期分類が提唱されています。その主たる改訂因子は、T因子であり、とくに原発巣の腫瘍径に基づいて
細分化されているのが特徴です。この分類案は、予後すなわち生存率に基づいて検討されたものです。一方、原発腫瘍内の脈管(血管やリンパ管)侵襲の有無は、TNMとは独立して術後の予後を反映し、悪性度の指標となります。



【研究内容】
本研究では今回改訂予定のT因子について、原発巣の臨床病理学的観点(脈管浸襲および胸膜浸潤)から新分類の妥当性を後ろ向きに検証します。
具体的には、原発巣の最大腫瘍径によって、

1) 2cm以下(新分類T1a;n=168)の症例
2) 3cm以下(同T1b;n=169)の症例
3) 5cm以下(同T2a;n=205)の症例
4) 7cm以下(同T2b;n=48)の症例

5) 7cmより大きい(同T3;n=31)症例

以上の5群に分けて、病理組織学的に原発巣における脈管浸襲(血管内およびリンパ管内侵潤)および胸膜浸潤の有無を比較検討します。



【研究期間】
平成21年12月31日までの予定です。



【医学上の貢献】
本研究により、新しいT分類の妥当性の臨床病理学的根拠を与えることが出来れば、医学上の大きな貢献になるものと考えています。



【研究機関】
九州大学大学院 消化器・総合外科(第二外科)
教授 前原 喜彦
准教授 調 憲
   
連絡先 〒812-8582 福岡市東区馬出3-1-1
TEL 092-642-5466