私こと、
平成14年10月16日付で消化器・総合外科学(第二外科学)教室の主任教授を拝命して以来、8年目を迎えました。これまで、自分に課せられた責務を微力ながら果たすことができましたのも、多くの方々の御指導、御協力のお陰であると心から感謝しております。 教授就任時、教室の使命を以下のように認識いたしました。 今後、社会では高齢化が進み、臨床医学へ期待されているものとして、 第二外科学教室の臓器専門領域としては、消化器(食道・胃・大腸、肝・胆・膵、門亢症)、肺、乳腺、血管、移植と多岐にわたり、臨床、研究、教育面において、有機的な繋がりをもって取り組んでいます。外科医の広い領域を経験することで、Specialistであると同時にGeneral surgeonである、全身を診ることのできる外科医を目指しています。そのことが、実力と自身を兼ね備え、深みと幅を持った外科医の育成につながるものと信じています。 臨床および研究を通して具体的に推進したいことは、教室・関連施設共同の臨床試験を通してエビデンスを創出して、世界へ向けて標準治療を発信すること、Translational Researchとして、Molecular BiologyとMedical Technologyによる最新の成果を診療へ展開し、患者さんの福音としてゆくことです。そのためには、われわれ医療職と医療業界、行政機関との密接な連携も必要であると考えています。 教室と関連施設との関係を考えてみますと、関連施設には、新しい医師臨床研修医制度のもと研修病院群の形成と、研修医の教育への関与。臨床面では外科専門医制度のもと、若手外科医の外科修練のシステム構築。また、臨床試験の推進により世界へ発信できる標準治療の創出。そして、研究面では最先端医療を展開し、独創性の高い研究プロジェクト推進と、症例集積、組織バンクへの協力を進めています。そして、教室開講記念会やセミナー、研究会を通して、有機的な関係を構築し、堅固たる組織を作って行きたいと考えています。 教室運営の基本理念は、「公平で挑戦的な教室の文化を育むこと」であると考えています。"公平"とは、お互いの信頼関係の上に、個人の能力に応じた活躍の場の提供を行うこと、そのことは、誰もが納得できる人の動きの透明性につながるものと考えます。また、挑戦的姿勢とは、目標をもち、向上心をもって、建設的に事を進めることです。活気にあふれた、学問の場を提供したいと考えています。 本年は教室開講107周年となります。教室の新しい世紀の始まりに際して、これまで、大森教授、中山教授、後藤教授、友田教授、井口教授、杉町教授によって築かれた歴史と伝統を受け継ぎ、教室員、同門の先生方とともに、高い志と強い意志をもって魅力あふれる教室を創って行きたいと思っております。関係各位におかれましては、これまで以上の御指導、御鞭撻を賜りますよう、御願い申し上げて、御挨拶といたします。
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